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イタリア視察
金沢美術工芸大学 横川 善正名誉教授著   「ホスピスからの贈り物」


『ホスピスからの贈り物』(ちくま新書、2016年)
トレビーゾはベネツイアのやや北の小都市。かつてはべネト州有数の絹織物の産地だった。ホスピス「桑の木の家」という名前も盛んだった養蚕から。
終末期患者の自宅介護のボランティア組織から発展して2004年、横川氏が英国留学時代に知り合って長く交際が続いていたアンナ・マンチーニさんを中心に開設された。
ゲストと呼ばれる利用者は、がんの進行あるいは末期の患者で、家では十分な介護を受け入れられない人々。療養、治療はすべて無償で、延べ五百人の市民ボランティアが支える。
「患者とその家族、医師、看護師、ボランティアが、誰にも等しく訪れる死を通して成長する場所。さまざまな体験と知識を持った人々が、人間の命の尊さについて互いに教え、学び、生きがいをもらうところ」という理念を掲げ、地域社会も巻き込んでいく。その理念に横川氏は長年、携わった美術教育と「深いところでつながっていった」という。

寄付や独特の税制を活用した資金集めの手法を含めた運営自体が「アート」と呼べるほどだが、この日常には、さりげなく飾られる絵画、地元の音楽家の提供する質の高い音楽、農業と食がもたらす豊かさがある。それによって「終末期の患者が人生を最後まで行き直す場所。自分自身のアイデンティティーの確認の場所」となっている。金沢で金沢美大の学生とホスピスの交流などの実践も続けている横川氏は医療の現場にこそアートというケアの力が必要と強調する。

では逆に「ホスピスというのぞき窓」から見たとき、あるべきアートとはどういうものか。「ターミナルアート」という言葉で横川氏は「やがて消えゆくもの、限りあることを宿命とする存在に、心を重ね、目を凝らしてみてはどうだろうか」と問いかける。
「もう一度自分に『お前は何に動かされてモノを作ったり、表現したりしているのか』と問いかけてみる」。限りある性を豊かに生きようとするホスピスから見れば、自己表出こそアートだという常識が揺さぶられる。

最終章で横川氏は、二千人以上みとったアンナさんの言葉を引く。「限りあること、失われてゆくものから目をそらしたら、その中にある一番大切なものが摑まえられないでしょう。ここでゲスト(利用者)との時間を過ごせば、アートの制作と同じくらいに、あなたのクリエイティブな力を試されることになるはずです。」
それはアーティストにだけの問題ではない。ホスピスからの視点で世界を見ることは「モノとお金、情報の中で埋もれ、飽和、麻痺していく自分を呼び覚まし、本当の自分を取り戻す」ことにつながるだろう。

(2016年11月5日(土) 北陸中日新聞より)

ホスピスの機関誌
ADVAR AMICI:『アドヴァルの仲間』 NO. 52  ( 2016年10月)         「 地域と世界がつながる 」

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Una delegazione di infermieri proveniente dal Giappone ha visitato la Casa dei gelsi per uno scambio di conoscenze sulle Cure Palliative, la vita nell'Hospice e le cure domiciliari.
Gli scorsi 1 e 2 settembre II Professor Yoshimasa Yokogawa, amico dell'ADVAR oramai da decenni, per il terzo anno consecutivo ha coordinato il gruppo di studio di operatori provenienti da cinque diverse città dello Stato nipponico.
I visitatori sono stati accolti dalla Presidente, Prof.ssa Anna Mancini e dal Direttore Sanitario, Dott.Antonio Orlando, insieme agli operatori tutti ed ai volontari, dando vita a due giornate di profonde riflessioni professionali accompagnate da un'intensa partecipazione emotiva ed un forte entusiasmo, vissuti insieme a noi ed ai nostri ospiti anche durante il pomeriggio musicale in salotto.
Il Prof.Yokogawa ha reso nota I'ADVAR in Giappone: ha già pubblicato due libried
a breve uscirà il terzo – sulla storia ed i progetti dell'ADVAR.
Per il prossimo anno ha invitato in Giappone la nostra Presidente, in qualità di relatrice sulle Cure Palliative: un'ulteriore importante occasione di scambio di conoscenze, per vivere la diversita culturale come valore aggiunto.                            Giovanna Zuccoli    

<対訳>
在宅看護日本の医療看護者の一行が、「桑の樹の家」を訪問し、緩和医療、ポスピスでの生活、在宅介護について意見交換をおこないました。

去る9月1日、2日にわたり、「アドヴァル」の10年来の仲間でもある横川善正教授が3年続けて企画した研修ツアーに、日本の各地の医療福祉関係者が参加 しました。
一行の訪問は、組織代表のアンナ・マンチーニ先生と施設の主任医師であるアントーニオ・オルランドさん、そしてスタッフやボランティアによって温かく迎え られました。 2日間にわたる真摯な議論や見学をとおして専門的な知見を深め、午後はサロンでの音楽演奏を交えたもてなしの会がもたれました。
なお、横川教授はアドヴァルについて、これまでに日本語による二冊の本の出版をされ、これまでのホスピスとアートの活動を「物語」の形式で紹介してきまし た。
なお、来年の春(3月31日)、 アンナ・マンチーニ代表が日本の総合病院(済生会金沢病院)を訪れ、緩和医療について講演をおこなうことになりました。これは専門的な知識の交換の極めて有意義な機会であり、さらにこれが多様な文化の付加価値の発見につながると期待しています。

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