オハイオ州・クリーブランド
アメリカ
における
障がい児と
家族への支援
多様な医療的ニーズのある
希少遺伝性疾患の子供と家族への支援
2024年3月19日(火)~3月24日(日)
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■視察の背景と目的
希少疾患の多くは遺伝性疾患であると言われており、近年のAIを活用した希少疾患の診断支援開発や遺伝学的検査の進歩により、小児期に確定診断を受ける子どもが今後増加することが予想される。このような子どもの中には、生涯にわたる医療的ケア・支援を必要とする子どもがおり、多様なニーズを持つ子どもとその家族をどのように支援していくかが課題となる。家族にとってわが子が確定診断を受けることは、大きな衝撃となる出来事であり、その後の子育てに不安を抱くこともある。その一方で早期に確定診断を得ることは、疾患固有の健康管理や成長・発達の特性を理解し、見通しを持って子どもを育てることにもつながるという利点もある。確定診断を受けた家族が、子どもの将来に希望を持ち、「育てられる」という前向きな思いを抱けるよう、家族のニーズにあった支援が必要となる。また希少疾患の場合、家族は疾患の希少性により疾患に関する十分な情報が得られず、診断を受けた子どもとその家族が孤立しやすい傾向にある。このような家族が必要な情報にアクセスでき、発達段階に応じた必要な支援を受けられるような仕組みを検討する必要がある。以上のように、今後我が国においては、多様な医療的ニーズのある希少遺伝性疾患と診断を受けた患者とその家族が、診断を受けた後も子どもの成長・発達に合わせてシームレスにかつ長期的に必要な支援を受けることができる支援体制構築が必要となる。
視察予定
◆希少遺伝性疾患によって医療的ケアを含む特別なニーズのある子ども・青年・成人のために、高度に個別化された総合医療の実際を視察予定。
◆希少遺伝性疾患の診断を受けた多様な医療的ニーズを持つ子どもと家族に対する看護職によるケアの実際を視察予定。又、看護職が行っている具体的な支援や子ども・家族とのかかわりについてレクチャーも予定。
◆施設が行っている医療従事者・患者家族・特定のコミュニティ・地域の教師を対象とした希少遺伝疾患に関する教育・研究活動の実際を視察予定。